海外『MAPPAの大勝利』チェンソーマン レゼ編 映画が世界興収191.4M$達成、呪術廻戦0を超える歴代11位
海外が「MAPPA最大の勝利」と讃えたチェンソーマン レゼ編
TVアニメ『チェンソーマン』の劇場版『レゼ編』が、ついに 世界興収191.4M$(約290億円) を達成して全球公開を終了。歴代11位のアニメ映画興収となり、2021年公開の『呪術廻戦0』を上回る快挙となった。藤本タツキ原作・MAPPA制作の本作は、原作漫画に忠実な脚色と圧倒的な作画クオリティで海外ファンを魅了。海外掲示板では「MAPPA最大の勝利」「3D・4DXで何度も観た」「原作に忠実な最高の脚色」など称賛の声が殺到し、リピーター現象も多数報告された。
以下、海外の反応からその背景と現状を独自の視点で分析していく。
「歴代アニメ映画興収ランキング」を確認したら、2022年に『スラムダンク』の映画があって262M$で好評だったんだな、いま初めて知ったわ。
素晴らしい興行で、当然の結果!俺が映画館で複数回見た数少ない映画の1つ。アニメ映画を初めて見る友人連れて行ったら全員が絶賛した。 MAPPAが興行収入からどれだけ受け取ったのか、グッズ売上はどれだけだったのか気になる。
クランチロールに国際展開権を売った金額にもよる。ざっくり見積もると国際興収・配信・ホームビデオ合計で1500万ドルくらい。当初の期待は日本以外で3000万ドル、日本で1500万ドルだったらしい。
すごい!もうBlu-rayリリースしてくれ笑
呪術廻戦0がここまで稼げたのもヤバい。日本公開後、何ヶ月も経ってから国際公開で、ネタバレも溢れてたし、2021年公開だからインフレも考慮しないと。
で、その金は全部MAPPAに行く。
俺の住んでる地域では、本作は1つの映画館でしか限定公開されなかった。それも公衆の需要に応じて。約2週間、1日数回上映。地元上映の最後の回にやっと行けた。満席じゃなかったけど、ほぼ満員だった。
チェンソーマンありがとう……
今まで見た中で最高のアニメ映画の1つ。映画館で観られて良かった。しかも3Dで!
このポストのタイトルは間違ってる。リンク先のツイートは「11位」と言っていて、14位じゃない。それと『呪術廻戦0』との数字差は0.3M$じゃなく7.6M$(呪術廻戦0は183.8M$)。 14位の数字は古いデータを使ってるんじゃないか?
当然の結果。今まで見たアニメ脚色の中でも最高の部類。原作に忠実なのが正解だった。
当然の結果。
この映画、4DXで最高だった。終始体が揺れまくり笑
最近、平日の真昼にIRLロケ地(実在地)を訪れたんだけど、まだ数か月経ってるのに同じことしてる人が数人いた。この映画は本当に大きなインパクトを残した。
管理人の分析・見解
アニメ映画の世界興収ランキングと『レゼ編』の位置
『レゼ編』の191.4M$という数字は、近年のアニメ映画ブームの中でも際立った成績だ。日本のアニメ映画は2020年代に入り、世界の劇場マーケットで存在感を急拡大している。
表1. 近年のアニメ映画 世界興行収入 主要作品
| 作品 | 世界興収(推定) | 制作 |
|---|---|---|
| 鬼滅の刃 無限城編 第一章 | 約1,179億円 | ufotable |
| 鬼滅の刃 無限列車編(2020) | 約507億円 | ufotable |
| 君の名は。(2016) | 約3億5,580万ドル | コミックス・ウェーブ |
| チェンソーマン レゼ編(2025) | 約290億円 | MAPPA |
| 呪術廻戦0(2021) | 約196M$ | MAPPA |
出典:Box Office Mojoほか興行データより
『レゼ編』はMAPPA作品として『呪術廻戦0』を超える自社最大ヒットを記録した。藤本タツキ原作という「漫画ファン向けの濃いコアコンテンツ」が、ufotable系の少年ジャンプ大作と並ぶ商業成果を世界で出した——業界的にはこれが一番の事件である。
MAPPAとは何者か — 2011年設立、わずか14年で世界の頂点へ
『レゼ編』の制作スタジオMAPPAは、Madhouse創設者の丸山正雄が2011年に独立して設立した比較的新しいアニメスタジオだ。設立から数年は『ユーリ!!! on ICE』(2016)『この世界の片隅に』(2016)で業界内評価を固め、2020年に『進撃の巨人 The Final Season』『呪術廻戦 第1期』の制作を担当したことで一気に世界規模のスタジオへ躍進した。以後も『チェンソーマン』(2022〜)『地獄楽』(2023)と話題作を連発し、2025年の『レゼ編』で劇場でも頂点に立った。
見逃せないのは、『チェンソーマン』がMAPPA初の100%自社出資作品(製作委員会方式を取らない)だったことだ。リスクを全額負って高い作画クオリティを実現するという、アニメ業界では極めて異例のチャレンジだった。今回の290億円ヒットは、その投資判断が正しかったことの最大の証明になった。
なぜチェンソーマンは海外で「ハイコンテキスト」のまま売れるのか
『チェンソーマン』はストーリーが極めて日本的(公安の悪魔ハンター、内戦的政治状況、藤本タツキ独特の脱構築型シナリオ)でありながら、海外で熱狂的支持を獲得している。これは1990年代の『AKIRA』『攻殻機動隊』、2000年代の『カウボーイビバップ』『鋼の錬金術師』、2010年代の『進撃の巨人』『鬼滅の刃』と続く、日本アニメの「ハイコンテキスト輸出力」の最新例だ。
ハリウッド作品が「世界中で通じる普遍的ストーリー」を目指してローカル要素を削るのに対し、日本アニメは日本固有の文脈を守ったまま世界に出ていく。それでもグローバル観客は文脈ごと吸収して熱狂する。ポケモン以来のソフトパワー方程式が、ここでも機能している。
MAPPAの影 — 「過重労働問題」と業界の構造課題
ただし、MAPPAの急成長には影もある。2023年には『呪術廻戦 第2期』制作中に複数のスタッフ・関係者から「徹夜作業の常態化」「アニメーター訓練不足のまま実戦投入」といった過重労働問題が公に告発された。あるエピソード監督が「3日間家に帰れない」とSNSに投稿して炎上した事件もある。
これはMAPPA単独の問題ではなく、日本のアニメ業界全体が抱える構造課題(製作委員会方式の収益分配・人手不足・低賃金)の象徴的事例だ。自社出資に踏み切ったMAPPAは、皮肉にもその構造を変えうる側に立っている。管理人としては、『レゼ編』の世界的成功が現場の労働環境とギャラに還元されるかどうかを、次の試金石として見ていきたい。
翻訳元■